紀馬主(読み)きの うまぬし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「紀馬主」の解説

紀馬主 きの-うまぬし

?-? 奈良時代官吏
天平(てんぴょう)4年(732)遣唐判官に任命され,5年大使多治比広成(たじひの-ひろなり)らとともに渡海したが,唐(中国)で客死。おなじく唐で没した判官田口養年富(やねほ)とともに,8年従五位下をおくられ,その100年後の承和(じょうわ)3年慰霊のため従五位上を追贈された。

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朝日日本歴史人物事典 「紀馬主」の解説

紀馬主

生年生没年不詳
奈良時代の官人。天平4(732)年8月正六位上で遣唐判官に任命された。時の遣唐大使は多治比広成。5年4月難波津(大阪市)から出発して入唐。唐で客死したらしい。『続日本後紀』によれば承和3(836)年5月,遣唐使,留学生らで唐で客死した者8人に位記が贈られている。馬主もそのひとりで,このとき従五位上を追贈された。

(寺崎保広)

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