糠地村(読み)ぬかじむら

日本歴史地名大系 「糠地村」の解説

糠地村
ぬかじむら

[現在地名]小諸市糠地

上信越国立公園のかご(二二二八メートル)三方さんぼうヶ峰(二〇四〇メートル)の南斜面標高九〇〇メートル前後の地に位置し、東は深沢ふかざわ川を境に滝原たきばら村に、南は本村でもあった井子いご村、西は大石沢おおいしざわ川を境に小県ちいさがた滋野しげの(現小県郡東部町)に接する。

和名抄」に載る「童女おうな郷」の境域であり、また「延喜式」の官牧新治にいはり牧の東限にあたる。

中世初頭は海野うんの郷に属し、海野氏の支族芝生田しぼうだ(柴生田)城による芝生田氏の支配下にあったと考えられるが詳しくは不明。

近世は一貫して小諸領であるが、万治年中(一六五八―六一)井子村より分村し、寛文一〇年(一六七〇)の検地後井子村に復し、延享元年(一七四四)再び独立したと伝え(長野県町村誌)、元禄一六年(一七〇三)の牧野康重新知郷村引渡証文には「高三百三十四石壱斗九升 井子村 家五十 内九十六石八斗六升 糠地村分」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報