精鉄銭(読み)せいてつせん

精選版 日本国語大辞典 「精鉄銭」の意味・読み・例文・類語

せいてつ‐せん【精鉄銭】

〘名〙 江戸末期、万延元年(一八六〇)から江戸深川東大工町銀座鋳銭所で鋳造された寛永通宝四文銭。従来鉄銭は単に鉄銭と呼ばれたのに対し、この期のものに限って精鉄四文銭といわれ、外観上も輪側に鑢(やすり)仕上げが施されており、一見やわらかみがうかがえ、また、粘りけがあって折れ砕けを防ぐという工夫が認められる。明治五年(一八七二)九月の布告で八枚で一厘通用が規定され、同三〇年五月公布の「貨幣法」で通用を禁止された。精鉄四文銭。

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デジタル大辞泉 「精鉄銭」の意味・読み・例文・類語

せいてつ‐せん【精鉄銭】

江戸幕府が、万延元年(1860)から鋳造した寛永通宝四文銭のこと。精銭四文銭。

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