(読み)ぞく

精選版 日本国語大辞典 「粟」の意味・読み・例文・類語

ぞく【粟】

〘名〙
① 粟(あわ)。また、日ごろ食する穀類官吏に与えられる扶持米をいう。
※菅家文草(900頃)四・納涼小宴「遠望苗抽一レ緑、遙思粟衍一レ紅」
方丈記(1212)「たまたま換ふるものは金を軽くし、粟を重くす」 〔書経‐仲虺之誥〕
容積単位。圭(けい)の一〇分の一。勺の一万分の一。
③ 植物「こあわ(小粟)」の漢名
④ 「もちごめ(糯米)」の異称。〔薬品手引草(1778)〕

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デジタル大辞泉 「粟」の意味・読み・例文・類語

あわ〔あは〕【×粟】

イネ科一年草五穀の一。高さ約1.5メートル。葉は細長く、互生する。秋、茎の頂に長く太い円柱形の花穂を1本出す。実は小粒で黄色もちうるとがある。古くから栽培され、粟飯粟餅などにして食べ、またあめ・酒の原料小鳥飼料にする。 秋》「―垂るる修学院こみちかな/風生
恐怖や寒さのため、皮膚一面にできる粟粒のようなぶつぶつ。「肌にを生じる」
[類語]ひえきびコーリャン蜀黍もろこし

ぞく【×粟】

あわ
穀類。また、扶持米。「む」
「金を軽くし―を重くす」〈方丈記
容積の単位。しゃくの1万分の1。

ぞく【粟】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ゾク(慣) [訓]あわ
穀物の名。あわ。「粟散粟粒

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動植物名よみかた辞典 普及版 「粟」の解説

粟 (コアワ)

学名Setaria italica var.germanica
植物。イネ科の一年草

粟 (アワ)

学名:Setaria italica
植物。イネ科の一年草,園芸植物

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