粕田河岸(読み)かすだがし

日本歴史地名大系 「粕田河岸」の解説

粕田河岸
かすだがし

[現在地名]真岡市粕田

鬼怒川中流左岸の字下久保しもくぼ河内かわち上三川かみのかわ村に通ずる渡津に開かれた河岸で、寛永年間(一六二四―四四)頃には成立していたと思われ、鬼怒川通七河岸の一つ。承応三年(一六五四)には板戸いたど河岸(現宇都宮市)など七河岸の一つとして、宇都宮藩への河岸荷物運上が、一駄につき鐚一銭と定められている(「諸河岸船運上等定書」仙波信文書)。貞享三年(一六八六)秋からは小田原藩廻米を請負っており(「粕田河岸口上書」伊沢新右衛門文書)、那須郡南部や芳賀はが郡下の諸領の御用荷物を扱った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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