朝日日本歴史人物事典 「米沢彦八(2代)」の解説
米沢彦八(2代)
生年:生年不詳
江戸中期の京都の落語家。享保7(1722)年ごろから,四条河原,祇園など人の集まる場所で,滋味あふれる語り口の落咄を演じ,のちには動きのある物真似,声色なども得意とし,小坊主を相手に音曲を交えた江戸万歳をも演じた。その名声は大坂にも聞こえた。弟子も多数抱えており,そのなかから3代・4代目彦八を生み出す。『軽口福おかし』などの咄本に彼の咄を窺うことができる。本居宣長も在京中,彦八の咄に親しんだ。<参考文献>肥田晧三「大阪落語」(『日本の古典芸能9/寄席』)
(荻田清)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報