米山梅吉(読み)よねやまうめきち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「米山梅吉」の意味・わかりやすい解説

米山梅吉
よねやまうめきち
(1868―1955)

実業家、三井信託の初代社長。高取(たかとり)藩士三男に生まれ、1887年(明治20)10月米山藤三郎の養子となる。沼津中学校や東京英和学校に学んだのち、87年末に渡米。オハイオ州ウェスレアン大学などにおいて政治学や文学を学び、95年帰国、日本鉄道会社に入社したが、97年三井銀行に転じ、1909年(明治42)には常務取締役に就任した。早くより信託業務の重要性を認識し、三井以外の諸財閥に働きかけ、出資を求めて、24年(大正13)三井信託を創立し初代社長になる。三井合名理事や三井報恩会理事長をも務めた。またロータリー運動を日本へ導入して、東京ロータリー・クラブをつくり会長に就任した。

[杉山和雄]

『青山学院初等部編『米山梅吉選集』全二巻(1960・実業之日本社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「米山梅吉」の解説

米山梅吉 よねやま-うめきち

1868-1946 明治-昭和時代前期の銀行家
慶応4年2月4日生まれ。三井銀行にはいり,明治42年常務。大正13年三井信託を創立し初代社長となる。のち三井合名理事,三井報恩会理事長。またロータリークラブを日本に導入,私費で現在の青山学院初等部を設立貴族院議員。昭和21年4月28日死去。79歳。江戸出身。アメリカのウェスレアン大卒。旧姓和田

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