籠居(読み)ろうきょ

精選版 日本国語大辞典 「籠居」の意味・読み・例文・類語

ろう‐きょ【籠居】

〘名〙
① 家の中にひきこもって表に出ないでいること。閉居。また、自宅にこもって謹慎すること。刑罰として命じられることもある。蟄居(ちっきょ)
※殿暦‐康和三年(1101)八月八日「但去二月比、抱悲籠居宇治亭間」
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉四「讒者の言にしたがひて友信を非理に落ししかば退けられて家に籠居せり」
仏門に入ること。遁世すること。
※中右記‐天永二年(1111)一一月朔日「偏発道心居禅林寺

こもり‐・いる ‥ゐる【籠居】

〘自ワ上一〙
① じっと引きこもっている。
万葉(8C後)一七・三九七二「出で立たむ力を無みと許母里為(コモリヰ)て君に恋ふるに心神(こころど)もなし」
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉五「終日家の内にこもり居る時は」
社寺などに祈願のため参籠している。堂などをつくって、それにこもっている。
源氏(1001‐14頃)絵合「しづかにこもりゐて後の世のことをつとめ〈略〉山里ののどかなるを占めて御堂つくらせ給ひ」

こもり‐い ‥ゐ【籠居】

〘名〙 家にとじこもっていること。また、その住居
※人情本・花筐(1841)四「妻のお柴は松次郎が、隠居(コモリヰ)の子舎(へや)にゆき」

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デジタル大辞泉 「籠居」の意味・読み・例文・類語

ろう‐きょ【籠居】

[名](スル)家に閉じこもって外に出ないこと。閉居。また、謹慎して自宅に閉じこもること。
「終日一室に―して」〈谷崎春琴抄
[類語]籠城蟄居謫居

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「籠居」の読み・字形・画数・意味

【籠居】ろうきよ

閉居する。

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