節節(読み)ふしぶし

精選版 日本国語大辞典 「節節」の意味・読み・例文・類語

ふし‐ぶし【節節】

〘名〙
① 糸や竹などのあちこちのふし
※新撰六帖(1244頃)五「さのみやはさすがに絶えぬしけ糸のふしぶし多く思ひ乱れん〈藤原光俊〉」
② からだの方々の関節
三国伝記(1407‐46頃か)六「先つ女根より火燃出て、節々を焼尽しき」
③ いろいろの箇所。数々の点。また、種々いろいろの事柄
源氏(1001‐14頃)明石「うとまれ奉りしふしふしを思出さへむね痛きに」
④ しかるべきおりおり。そのときそのとき。そのつどそのつど。
※源氏(1001‐14頃)桐壺何事にも、故ある、事のふしふしには、まづ参う上らせ給ひ」
⑤ (形動) 人と人との仲がしっくりしないさま。
※京大二十冊本毛詩抄(1535頃)四「王と諸侯の間が互に恨てふしふしに有たよ」
⑥ 取引市場で、立合の行なわれるそのつどそのつどの節。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「節節」の意味・読み・例文・類語

ふし‐ぶし【節節】

竹や糸などのあちこちの節。「木の節節に巣がある」
からだのあちこちの関節。「引っ越しで節節が痛い」
いくつかの箇所。「疑問節節をただす」
その時その時。それぞれ時点
「何事にもゆゑあることの―には」〈・桐壺〉
[類語](2関節

せつ‐せつ【節節/切切】

[副]
おりおり。時々。
「新聞丈は―上げましょう」〈露伴風流仏
たびたび。しばしば。
連歌ずきにて、―御会にまかりいでらるる故」〈咄・きのふはけふ・上〉

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