箱清水村
はこしみずむら
善光寺の北にあり、長野村に接続する。東・北は上松村、西は腰村と境する。集落は地附山の南山麓に連続する。
村名の初見は、慶長六年(一六〇一)九月の善光寺御寺領之割(善光寺文書)に「弐百七拾四石三升信濃水内郡之内箱清水」とある。この時から江戸時代を通じて善光寺領であった。古代は「和名抄」記載の芋井郷に属し、中世は、「吾妻鏡」の弘長三年(一二六三)三月一七日条に、「三月十七日丁酉、最明寺禅室買得深田郷給、今日寄附善光寺、所被充置不断経衆・不断念仏等粮料也」とある深田郷は箱清水村内にある深田(現深田町)がそのなごりとする説が有力で、元は深田郷と称したことと解される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報