箱根峠(読み)ハコネトウゲ

デジタル大辞泉 「箱根峠」の意味・読み・例文・類語

はこね‐とうげ〔‐たうげ〕【箱根峠】

神奈川県箱根町と静岡県三島市・函南かんなみ町の境にある峠。標高849メートル。旧東海道要地

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精選版 日本国語大辞典 「箱根峠」の意味・読み・例文・類語

はこね‐とうげ ‥たうげ【箱根峠】

神奈川・静岡両県境にある東海道(国道一号)の峠。芦ノ湖の南、箱根外輪山にあり、東海道一の難所として知られた。標高八四九メートル。

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改訂新版 世界大百科事典 「箱根峠」の意味・わかりやすい解説

箱根峠 (はこねとうげ)

神奈川県と静岡県の県境をなし,箱根山古期カルデラ南端の鞍部にあたる峠。標高849m。近世,東海道一の難所であった小田原~三島間の箱根八里の中でも,畑宿(はたじゆく)から箱根峠へ至る上りが最大の難所として知られた。明治以降,箱根八里が利用されなくなって峠は一時さびれたが,明治末に宮ノ下~箱根間の国道1号線,第2次大戦後,箱根新道,芦ノ湖スカイライン,伊豆スカイライン(十国道路)が通じ,交通の要地となった。峠からは芦ノ湖,箱根外輪山,二子山中央火口丘駿河湾などの見晴しがよい。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「箱根峠」の意味・わかりやすい解説

箱根峠
はこねとうげ

神奈川県の南西端、足柄下(あしがらしも)郡箱根町と静岡県三島市(みしまし)との境にあり、国道1号が箱根火山の古期外輪山の西部を横切る峠。標高849メートル。東海地方から関東地方へ入る最短路にあたり、平安初期から東海道の本道となり、のち間道として利用され、江戸時代にはまた本道となった。この峠から小田原、三島両宿へは約16キロメートル(四里)で、「箱根八里」とよんでいた。峠からは、箱根火山の中央火口丘(神(かみ)山、駒(こま)ヶ岳など)、火口原湖(芦(あし)ノ湖)、火口原仙石原(せんごくはら))、古期外輪山の諸峰をはじめ、富士、愛鷹(あしたか)の両火山、三島、沼津の市街、北伊豆平野、駿河(するが)湾などが一望に収められる。十国(じっこく)峠道路、芦ノ湖スカイライン、箱根新道がここから発している。

[浅香幸雄]


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百科事典マイペディア 「箱根峠」の意味・わかりやすい解説

箱根峠【はこねとうげ】

神奈川・静岡県境,箱根外輪山の南部を越える峠。標高849m。1618年江戸幕府が須雲川沿いの道を官道としたため,足柄峠に代わって東海道の一部となった。箱根八里と呼ばれた要害の地で,北麓箱根関が置かれた。現在は国道1号が通じる。旧街道,関所跡はともに史跡。
→関連項目箱根[町]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「箱根峠」の意味・わかりやすい解説

箱根峠
はこねとうげ

神奈川県箱根町と静岡県函南町,三島市の境にある峠。箱根山の外輪山の南部にある。標高 849m。東海地方と関東地方を結ぶ最短路にあたる。平安時代に開かれたといわれる湯坂路が通り,箱根山北部の足柄峠とともに利用されてきた。江戸時代には東海道が通り,関所,宿駅ともに整備されたが,峠を中心に小田原宿-三島宿間は「箱根八里」といわれ,難所として知られた。東麓の芦ノ湖畔にはスギ並木や復元された関所,箱根関跡 (史跡) がある。国道1号線が通るほか,芦ノ湖スカイライン,箱根新道,箱根ターンパイク,湯河原パークウェイ,十国峠道など観光道路が集中する。箱根山,富士山,三島と沼津の市街地を経て駿河湾などが展望できる。

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デジタル大辞泉プラス 「箱根峠」の解説

箱根峠

神奈川県足柄下郡箱根町にある道の駅。国道1号に沿う。

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世界大百科事典(旧版)内の箱根峠の言及

【峠】より

…現代では古道の峠路が,歩く歴史と自然の道として再評価されつつある。【戸田 芳実】
[各地の峠]
 東海道の箱根越えは,古くは足柄峠(759m)を越えていたが,富士山の噴火(801)により火山砂礫の著しい堆積でこの峠路が使用できなくなり,現在の箱根峠(849m)の路(国道1号線)が用いられるようになった。箱根火山を越える峠は他に乙女峠(1005m),湯河原峠などいくつかあり,それぞれ東海道の裏街道(国道138号線)や間道が通過する。…

※「箱根峠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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