かん‐けん クヮン‥【管見】
〘名〙 (竹のくだを通して見るの意から)
①
見識が狭いこと。あることについての
視野が狭いこと。管闚
(かんき)。
※宮寺縁事抄告文部類‐建久七年(1196)五月一八日・藤原光雅願文「管見之所
レ及、
録粗載
レ状」
※
読本・
英草紙(1749)一「公
(おほやけ)の事につけて管見
(クヮンケン)の
議論をなし」
※性霊集‐一〇(1079)叡山澄和上啓返報書一首「敢当二高問一。深以悚息。雷音難レ忍。敢陳二管見一」
※
史記抄(1477)三「我が管見をしめして重て注するぞ」 〔何承天文‐重答顔永嘉書〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「管見」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
管見
ものの見方や考え方がとても狭いことのたとえ。転じて、自分の見識を謙遜していうことば。
[使用例] この事項はもとより管見に過ぎない、深く主張するわけではない[三上義夫*文化史上より見たる日本の数学|1922]
[由来] 「[荘子]―秋水」に出て来るエピソードから。こじつけめいた論理をもてあそぶことで有名な公孫竜という学者を批判して、「そんな議論は、ただ『管を用って天を闚い(管から天を覗き)』、錐で大地を指すようなもので、なんとも見識が小さいではないか」と批判しています。これが、後に「管見」の形で使われるようになりました。
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普及版 字通
「管見」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報