笹森丘陵(読み)ササモリキュウリョウ

デジタル大辞泉 「笹森丘陵」の意味・読み・例文・類語

ささもり‐きゅうりょう〔‐キウリヨウ〕【笹森丘陵】

秋田県南西部、由利本荘市の中央部を占める丘陵。北東部は雄物川流域南部子吉川の流域。笹森山(標高595メートル)を中心にした300~500メートルの丘陵。

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改訂新版 世界大百科事典 「笹森丘陵」の意味・わかりやすい解説

笹森丘陵 (ささもりきゅうりょう)

秋田県南西部,雄物川左岸から日本海沿岸までの間にひろがる丘陵地で,南端鳥海山の北麓斜面に続く。丘陵は新第三系の凝灰岩,砂岩,ケツ岩からなり,これら岩層を切って雄物川・子吉(こよし)川両水系の支流群による浸食平たん面がひろがる。旧由利郡の主要部を占めることから由利丘陵とも呼ばれる。丘陵頂面は高度200~300mおよび150m前後の二つのレベルに分かれ,それより一段高く丘陵最高峰の八塩(やしお)山(713m)や笹森山(595m)など安山岩,集塊岩などからなる標高500~700mの残丘群が点在する。丘陵内に樹枝状に刻まれた開析谷には,河岸段丘谷底平野が発達して水田に利用され,多くの集落が立地している。また,谷に沿う道路網は横手盆地と日本海岸を結ぶ交通路として利用されてきた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「笹森丘陵」の意味・わかりやすい解説

笹森丘陵
ささもりきゅうりょう

秋田県南部、出羽山地(でわさんち)の一部を占める丘陵地帯。北と東は雄物(おもの)川の谷、南は子吉(こよし)川の断層崖(がい)でくぎられ、西は日本海に迫る。東麓(とうろく)に姫神(ひめがみ)山断層崖、南に大黒森断層崖があって横手盆地と境している。丘陵は子吉川の支流石沢川によって南北に区分され、北部には笹森山(595メートル)などの300~600メートルの山々があり、侵食谷が発達している。谷底には樹枝状に水田が開発され、零細な水田耕作が行われる。丘陵の大部分森林で、積雪量も多い。人口流出が続き、秋田県内でも人口密度の低い地域。近年油田の試掘や、肉牛乳牛の飼育が行われている。

[宮崎禮次郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「笹森丘陵」の意味・わかりやすい解説

笹森丘陵
ささもりきゅうりょう

秋田県南部,出羽山地の一部を占める丘陵地帯。北と東は雄物川の谷,南は子吉川断層谷,西は日本海岸でかぎられる。由利本荘市中部に位置する。八塩山 (713m) ,鬼倉山 (601m) ,笹森山 (595m) など,高度 300~600mの低山地帯のなかに浸食谷が削られている。狭い谷間で小規模な水田耕作が行なわれ,山地の大半は森林。積雪量も多い。

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