競合(読み)きょうごう

精選版 日本国語大辞典 「競合」の意味・読み・例文・類語

きょう‐ごう キャウガフ【競合】

〘名〙
① いくつかの事柄が同一の対象のうえに重なり合うこと。また、せりあうこと。
※藁のおとし穴(1974)〈坂上弘〉「それにしても東京から五千キロも離れた都会にきて、同じ日本の競合状態がそっくり延長しているのは奇異な感じがする」
② 私法上、単一の事実または要件について、評価あるいはその効果が重複すること。また、刑法で、一個行為数個罪名にあたること。
民法(明治二九年)(1896)三二九条「一般の先取特権か互に競合する場合に於ては」

せらい せらひ【競合】

〘名〙 (「せりあい」の変化した語)
強風をいう船方ことば。
廻船安乗録(1810)廻船運漕の事「又凪(なぎ)にあひ、せらひ(闘風)にあふ時は」
② 潮の流れの方向と、風の方向とが反対になって波立つことをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「競合」の意味・読み・例文・類語

きょう‐ごう〔キヤウガフ〕【競合】

[名](スル)
せりあうこと。きそいあうこと。「大手各社が競合する市場
私法上、単一の事実または要件について、評価あるいはその効果が重複すること。また、刑法で、同一行為が数個の罪名にあたること。
コンピューターで、異なるソフトウエアハードウエアが、同じファイルにアクセスしたり、同じデバイスを利用したりすることで、動作が不安定になったり、データ更新の整合性が失われたりすること。
[類語]競争角逐かくちく勝負り合い競技プレーきそ争う張り合う対抗する比べるせめぎ合う渡り合う遣り合う先を争うしのぎを削る火花を散らす対決敵対向かう突っかかる挑む立ち向かうかかるぶつかる対する相手取る向こうに回す向こうを張る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「競合」の解説

競合

複数のソフトウェアが動いているときに、同じリソースやファイルを同時に使おうとして奪い合うこと。また、複数のユーザーがネットワーク上で、あるリソースを同時に使おうとして奪い合うこと。処理速度が遅くなったり、システムダウンの原因となったりする。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「競合」の意味・わかりやすい解説

競合 (きょうごう)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

栄養・生化学辞典 「競合」の解説

競合

 →拮抗

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の競合の言及

【競争】より

…また経済力集中の防止手段としての競争は,経済的分権主義とでもいうべき源流に根ざすものであり,反独占の社会思想や民主主義思想と密接なかかわりを有する。経済法【来生 新】
【生物学における競争】
 競合ともいう。同種または異種の個体または個体群どうしが共通でしかも不足しがちな生活必須資源や要件,たとえば食物,生活空間,水,光などの獲得をめぐって互いに争うこと。…

※「競合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android