端折・爪折(読み)つまおり

精選版 日本国語大辞典 「端折・爪折」の意味・読み・例文・類語

つま‐おり ‥をり【端折・爪折】

〘名〙
① ものの端をおること。また、そのもの。
洒落本当世風俗通(1773)極上之息子風「傘。蛇の目は賤し。紅葉のしら張、爪折(ツマオリ)したてがよし」
歌舞伎・隅田川花御所染(1814)三立「麻𧘕𧘔の侍ひ一人、股立ちにて、朱の爪折(ツマヲリ)・筒守りの付いたる長柄を差掛け」
※洒落本・阿蘭陀鏡(1798)三「禿は菜種大夫の床へゆく、帯を引ずり、つまおりをくはへながら」
⑤ 昔、沖縄で、神を礼拝すること。
読本椿説弓張月(1807‐11)続「利勇曚雲等が眼を遮り、わが亡妻の首をもて、王女の御身に代らせ給へ、と心の中に爪折(ツマヲリ)し」

つま‐お・る ‥をる【端折・爪折】

〘他ラ四〙
はしを折る。転じて、重要でないところを省略する。はしょる。
爪先で折りとる。
※俳諧・柱暦(1697)「つま折て口にくはゆる若葉哉〈釣眠〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android