章台（読み）ショウダイ

デジタル大辞泉

しょう‐だい〔シヤウ‐〕【章台】

中国、長安市内西南部にあった楼台の名。また、その楼台のあった宮殿の名。
《の下が花柳街であったところから》繁華街。また、遊郭。
「―に登るの驕者、黄金を礫つぶてのごとく」〈洒・廓宇久為寿〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

しょう‐だい シャウ‥【章台】

[1]

[一] 中国、長安の西南隅にあった楼台の名。また、その台のある宮殿の名。戦国時代、秦王が創建したもの。一説に、戦国時代における諸侯の宮室の通称ともいう。

※六如庵詩鈔‐二編（1797）五・画馬引為福井敬斎君賦「雄姿不_レ須孫陽顧、直献_二天子_一上_二章台_一」 〔史記‐藺相如伝〕

[二] 中国、漢代、長安の花柳街の名。(一)の下にあったと思われる。

[2] (漢以降、長安の章台の町が繁華街であったところから) にぎやかな街。遊郭。

※経国集（827）一一・和菅清公春雨之作〈嵯峨天皇〉「京洛囂塵歛、章台夕影朦」

※洒落本・廓宇久為寿（1818）前「章台(シャウタイ)に、登るの驕者黄金を〈略〉、抛(なげうっ)て聊かも惜む心なきは」 〔崔国輔‐長楽少年行〕

出典　精選版 日本国語大辞典