竜郷(読み)たつごう

改訂新版 世界大百科事典 「竜郷」の意味・わかりやすい解説

竜郷[町] (たつごう)

鹿児島県奄美大島北東部にある大島郡の町。人口6078(2010)。北は東シナ海南東は太平洋に面し,西と東は奄美市に隣接する。北東から南西に長雲(ながぐも)山脈や十五山系が連なり,急峻な山地大部分を占め,海岸部や河川流域に集落が散在する。大島紬の生産が基幹産業で,紬関連就業者が多いが,近年は建設業従事者も増えている。林業はチップ材,大島紬の染料となるシャリンバイの生産を主とし,農業はサトウキビを中心にバナナ,野菜の栽培,畜産が盛んである。竜郷にある西郷南洲流謫(るたく)跡は西郷隆盛が流謫中に村の青少年を教育した地で,家は復元されている。北端の今井崎周辺は奄美群島国定公園に属する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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