立敵（読み）たてがたき

精選版 日本国語大辞典

たて‐がたき【立敵】

〘名〙 歌舞伎で、謀叛人、盗賊など同一狂言の敵役の中で、もっとも重要な敵役。

※黄表紙・敵討記乎汝（1808）「立敵の心意気にて、一向ちゃらずまじめでやる」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

たて‐がたき【立敵】

歌舞伎の役柄の一。同一狂言の敵役の中で、最も重い敵役。実悪じつあくの場合が多い。

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内の立敵の言及

【敵役】より

…時代が下り役の種類が複雑化するにつれて，いろいろな名称が生まれた。そのおもなものをあげると，〈実悪（じつあく）〉また〈立敵（たてがたき）〉は悪人中の悪人の役で，顔は白塗り，燕手（えんで）という凄みのあるかつらを用い，堂々たる貫禄を見せるものが多い。代表的な役は《伽羅先代萩（めいぼくせんだいはぎ）》の仁木弾正，《仮名手本忠臣蔵》の師直，《時桔梗出世請状》の光秀など。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」