立振舞(読み)たちふるまい

精選版 日本国語大辞典 「立振舞」の意味・読み・例文・類語

たち‐ふるまい ‥ふるまひ【立振舞】

〘名〙
風姿花伝(1400‐02頃)二「およそ、老人のたちふるまひ、老いぬればとて、腰膝を屈め、身を約むれば」
浄瑠璃信州川中島合戦(1721)三「惣じて敵の国へ入時は挙動(タチフルマヒ)にも気を付」
② (「たちぶるまい」とも) 旅行に出発する時にする御馳走宴会
役者論語(1776)耳塵集「十月江戸へ下る時、坂田藤十郎私宅にて立振舞(タチブルマヒ)致され」
③ 特に、興行を打ち上げて、次の興行地へ出発するとき、興行主が関係者を招いて門出を祝う宴。
浮世草子・新色五巻書(1698)二「平左衛門機嫌よく座中不残(のこらず)立ぶるまい」

たち‐ふるま・う ‥ふるまふ【立振舞】

〘自ハ四〙 日常の、なにげない動作をする。行動する。
太平記(14C後)二一武家の人に紛んとしけれ共、立振舞へる体、さすがになまめいて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「立振舞」の意味・読み・例文・類語

たち‐ふるまい〔‐ふるまひ〕【立(ち)振(る)舞(い)】

立ち居振る舞い」に同じ。
《「たちぶるまい」とも》旅に出るにあたって、人を招いて別れの飲食をすること。
支度の出来た所へ媒妁なこうど夫婦が乗込む。そこで簡略な―があって」〈紅葉・二人女房〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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