立后(読み)リッコウ

デジタル大辞泉 「立后」の意味・読み・例文・類語

りっ‐こう【立后】

三后皇后皇太后太皇太后)を正式に定めること。きさきだち。

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精選版 日本国語大辞典 「立后」の意味・読み・例文・類語

りっ‐こう【立后】

〘名〙 三后(皇后・皇太后・太皇太后)を正式に定めること。
小右記‐長和元年(1012)四月一八日「修理大夫来談雑事、多立后間雑事也」 〔史記‐文帝紀〕

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改訂新版 世界大百科事典 「立后」の意味・わかりやすい解説

立后 (りつこう)

皇后の位につくこと。皇后冊立ともいう。天皇嫡妻を皇后といい,令制では内親王を皇后としたが,729年(天平1)聖武天皇は藤原光明子夫人から皇后に立てて令制の原則が崩れた。ついで平安時代に醍醐天皇の女御藤原穏子が皇后に立てられて以来,女御から皇后に冊立される例が多くなった。また皇后が後宮内の一地位となって,天皇と配偶関係がなくても立后が行われるようになった。しかし室町時代以降,江戸時代初頭に至る間,立后は中絶し,後水尾天皇の女御源和子を皇后に冊立して立后の儀が再興された。立后は光明皇后以来,必ず詔書(宣命)をもって行い,その時期は即位の儀の後を例とするが,とくに一定しない。また皇太子妃であっても,皇太子皇位に即くと立后の儀が行われた。かくのごとく立后は大婚と一致しないが,明治維新後,その制は変化した。すなわち明治天皇と皇后美子の大婚と同時に立后の儀が行われ,立后の詔書が発せられて以来,この方式は現制にも踏襲されている。しかし皇太子妃は皇太子が践祚すると同時に皇后となるため,立后の詔書は必要としない。
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百科事典マイペディア 「立后」の意味・わかりやすい解説

立后【りっこう】

天皇が結婚して皇后を正式に定めること。皇后冊立(さくりつ)ともいう。皇室会議の議を経なければならない。皇族以外の者でも立后によって皇后となれば皇族の身分を取得する。

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普及版 字通 「立后」の読み・字形・画数・意味

【立后】りつこう

皇后を冊立する。

字通「立」の項目を見る

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