立体派(読み)リッタイハ(英語表記)cubisme (フランス)

デジタル大辞泉 「立体派」の意味・読み・例文・類語

りったい‐は【立体派】

キュビスム

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精選版 日本国語大辞典 「立体派」の意味・読み・例文・類語

りったい‐は【立体派】

〘名〙 キュービズムのこと。〔新らしい言葉字引(1918)〕

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「立体派」の解説

立体派(りったいは)
cubism

1909年頃フランスに始まった美術運動対象を幾何学的断片にまで抽象し,それを画面に再構成しようとする。異なった面からとらえた対象を,同時に画面の上に描くなどの手法をとった。特にセザンヌから大きな影響を受けた。キュービズムの名を与えられるきっかけとなった「エスタク風景」の作者ブラックピカソなどの主唱者のほか,グリス,レジェらがあげられるが,第一次世界大戦後はそれぞれ画風に分化した。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「立体派」の解説

立体派
りったいは

20世紀初頭にパリでおこった芸術運動。キュビスム。ピカソ,ブラックらが推進し,その理論自然円球円錐円筒でとらえようとしたセザンヌの晩年のことばに淵源をもつ。運動としては1914年に終わるが,日本には大正初期に紹介され,万(よろず)鉄五郎・黒田重太郎・東郷青児らが強い影響をうけた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「立体派」の解説

立体派
りったいは
cubisme (フランス)

20世紀初めのフランスの美術家たちの新流派。「キュービスム」ともいわれる
写実主義と決別し,色彩を無視し,形体だけを立体的に再構成しようとする。ピカソやブラックが黒人芸術に暗示を得て始め,抽象絵画成立へ大きな影響を与えた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「立体派」の意味・わかりやすい解説

立体派
りったいは

キュビスム」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の立体派の言及

【キュビスム】より

…キュビスムの方法のうち,日本の画家たちが消化し得たのは〈セザンヌ的〉段階の形態と量感の簡略化であり,それ以外のものは皮相な装飾的効果として取り入れられたにすぎず,結局〈概念のレアリスム〉というキュビスムの根本理念は十分に理解されることはなかった。また早くからキュビスムに与えられた〈立体主義〉〈立体派〉という訳語は,本来絵画の平面性を主張したこの様式が,日本では逆に立体性の強い方法と受け取られたいきさつを物語っている。キュビスムや未来派の受容は,それまで日本の画家たちが追従してきたアカデミズムや写実的傾向に対する反動としての反自然主義的傾向の一端にすぎず,同じ時期にフォービスムや表現主義,あるいは点描主義,エコール・ド・パリの諸傾向が並行して行われていた。…

※「立体派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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