竈の神(読み)かまのかみ

精選版 日本国語大辞典 「竈の神」の意味・読み・例文・類語

かま【竈】 の 神(かみ)

かまどを守る神。奥津日子神(おきつひこのかみ)、奥津比売命(おきつひめのみこと)二神後世、仏説とまざって三宝荒神(さんぽうこうじん)ともいう。かまがみ。かまどの神。《季・冬》
古事記(712)上「奥津日子(おきつひこの)神、次に奥津比売(おきつひめの)命、亦の名は大戸比売(おほべひめの)神、此(こ)は諸人の以ち拝(いつ)竈神(かまのかみ)ぞ」
※虎明本狂言・栗焼(室町末‐近世初)「老人と老女と夫婦(ふうふ)来り給ひて、『われはこれかまのかみ三十四人の父母(ちちはは)なり』」
② 妻の異称。
随筆・随意録(1829)四「俚語、呼妻曰竈神(カマノかみ)、是有由也」

かまど【竈】 の 神(かみ)

かま(竈)の神①〔拾芥抄(13‐14C)〕
大つごもり(1894)〈樋口一葉〉下「兄上と捧げて竈(カマド)の神(カミ)の松一本も我が託宣を聞く心ならば」

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デジタル大辞泉 「竈の神」の意味・読み・例文・類語

かま‐の‐かみ【×竈の神】

竈神かまどがみ

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