窒化ガリウム系半導体レーザー(読み)ちっかガリウムけいはんどうたいレーザー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

窒化ガリウム系半導体レーザー
ちっかガリウムけいはんどうたいレーザー

ガリウム (Ga) と窒素 (N) の結晶からつくった青色半導体レーザー。 1997年 10月,日亜化学が室温で1万時間以上発光を保つという研究結果を発表した。光の波長が短いために小さい面積の中により多くのメモリを書込むことが可能になり,高密度光メモリや高解像度レーザープリンタの光源として実用化が期待されている。黄色光の発光も可能であるが,加えて赤色光の発光も実現できればさらに応用範囲が広がる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵 の解説

窒化ガリウム系半導体レーザー

青色光を出す半導体レーザー(青色半導体レーザー)の一群窒化物半導体の一種窒化ガリウム主役を果たすので、こう呼ばれる。高密度光メモリーや高解像度レーザー・プリンターの光源として期待される。また、黄色の光も発光可能。窒化物は毒性がないので、赤色も発光できれば、応用は格段に広がる。なお、窒化物半導体は、高温動作・高周波動作が可能なワイヤレス通信用電子デバイスとしても期待されている。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android