精選版 日本国語大辞典 「空想より科学へ」の意味・読み・例文・類語
くうそうよりかがくへ クウサウよりクヮガクへ【空想より科学へ】
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『空想から科学への社会主義の発展』が正確な書名。エンゲルスが、フランスの社会主義者ポール・ラファルグの依頼により、『反デューリング論』のなかの三つの章に基づいて1880年に加筆、編集したものである。サン・シモン、フーリエ、オーエンらの空想的社会主義の歴史的意義とユートピア的限界を示し、さらに、近代社会における資本主義的生産様式とその矛盾の発展という客観的現実に基づいた自らの科学的社会主義の主張を明らかにしている。唯物史観に基づくマルクス主義的な「科学的社会主義の入門書」として各国語に翻訳され、数多く出版されている。
[重田澄男]
『石田精一訳『空想から科学へ』(新日本出版社・新日本新書)』▽『寺沢恒信訳『空想から科学へ』(大月書店・国民文庫)』
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