精選版 日本国語大辞典 「空・虚・洞」の意味・読み・例文・類語
うつお うつほ【空・虚・洞】
〘名〙
① 中がからであること。中がからになっているところ。中がからなもの。うつろ。うろ。
※今昔(1120頃か)二九「この唐樻(からひつ)をこそ心(にく)く思ひつれども、此も空にて物无かりけり」
※梵舜本沙石集(1283)二「大きなる木のうつほに、手負をばかくして」
③ 上着だけで、下に重ねるべき着物を着ないこと。下着を重ねないこと。
⑤ (形動) 衰えて弱々しいこと。また、そのさま。
※日葡辞書(1603‐04)「Vtçuuona(ウツヲナ) ミャク」
うつろ【空・虚・洞】
〘名〙
※玉塵抄(1563)二五「天子のみくらもなにもなう、うつろになったぞ」
③ 「うつろぶね(空舟)」の略。
④ (形動) 心のはたらきが鈍り、ぼんやりしているさま。また、声などに力がなく、頼りないさま。
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