稲荷馬場町(読み)いなりばばまち

日本歴史地名大系 「稲荷馬場町」の解説

稲荷馬場町
いなりばばまち

[現在地名]鹿児島市稲荷町いなりちよう清水町しみずちようなど

旧鹿児島城下の北端部にあたり、西は稲荷川を隔てて鼓川つづみがわ町、南は清水馬場しみずばば町、北東吉野よしの(鹿児島県地誌)。清水馬場との境に寺院と門前地が連なる。寛永一三年(一六三六)の鹿児島衆中屋敷検地帳(旧記雑録)にみえる後迫うしろさこは当地内の士屋敷で、後迫郷中がある。元禄一五年(一七〇二)稲荷神社の向いに一八ヵ所(持高二三石余)が屋敷立てされた(古記)。天保城下絵図などによれば、坊中ぼうちゆう馬場から大乗院だいじよういん橋を渡った所に祈願所の大乗院、その隣に大興だいこう院・稲荷神社別当寺宝持ほうじ院が並ぶ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報