稲妻表紙(読み)いなずまびょうし

精選版 日本国語大辞典 「稲妻表紙」の意味・読み・例文・類語

いなずまびょうし いなづまベウシ【稲妻表紙】

江戸後期の読本。五巻六冊。山東京伝作。歌川豊国画。文化三年(一八〇六)江戸、西村宗七等刊。素材は近松門左衛門の「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」や「信州川中島合戦」「伽羅先代萩」「伊達競阿国戯場」等に基づき、大和国佐々木家の御家騒動に、不破伴左衛門名古屋山三郎をからませた物語演劇草履打鞘当見せ場を転化して取り込むなど、演劇趣味が濃い京伝の傑作。「浮世柄比翼稲妻(うきよがら(うきよづか)ひよくのいなずま)」として脚本化され、大坂、江戸で再三上演された。昔話(むかしがたり)稲妻表紙。

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デジタル大辞泉 「稲妻表紙」の意味・読み・例文・類語

いなずまびょうし〔いなづまベウシ〕【稲妻表紙】

読本。5巻6冊。山東京伝著。歌川豊国画。文化3年(1806)刊。近松門左衛門の「傾城反魂香けいせいはんごんこう」などの不破伴左衛門と名古屋山三郎の物語をからませ、敵討ち中心にしたお家騒動物昔話むかしがたり稲妻表紙。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「稲妻表紙」の解説

稲妻表紙
(通称)
いなずまびょうし

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
けいせい品評林 など
初演
文化5.1(大坂・小川吉太郎座)

稲妻表紙
いなずまびょうし

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治27.2(大阪・浪花座)

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