秋江(読み)しゆうこう(しうかう)

普及版 字通 「秋江」の読み・字形・画数・意味

【秋江】しゆうこう(しうかう)

秋の川。唐・李〔劉(りういく)を送る〕詩 さき 秋江、浪頭白し

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「秋江」の意味・わかりやすい解説

秋江
しゅうこう

中国の京劇の作品。明(みん)の高濂(こうれん)作『玉簪記(ぎょくさんき)』の一節を独立させたもので、京劇のほか楚劇(そげき)や湘劇(しょうげき)、秦腔(しんこう)などにも同じ題材の演目がある。京劇の『秋江』は川劇(せんげき)の同名作品から改編されたもの。若い尼の陳妙常(ちんみょうじょう)は親の決めた許嫁(いいなずけ)とも知らずに青年潘必正(はんひっせい)と恋に落ち、寺を抜け出して舟で後を追う。登場人物は妙常と老船頭の2人だけだが、道を急ぐ純情な尼をわざとからかう老人とのやりとりが笑いを誘う。舟の上で話が展開し、2人の体の動きだけで河面に揺れる舟を表現する所作の妙で知られる。崑曲(こんきょく)の『追舟』も同じ話だが、青年に追い付いた妙常が思いを語り、互いに二世を契る場面が中心になっている。

[刈間文俊]

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