禅洞(読み)ぜんどう

世界大百科事典(旧版)内の禅洞の言及

【熊野権現御垂迹縁起】より

…これを河内の犬飼熊野部千与兼(千与定とも)が発見し,その木の下に宝殿を建ててまつった。たまたま寄宿した修行僧禅洞上人に権現降下の話をしたが禅洞は犬飼の案内により本宮三社に参詣し,これを紀伊国の人々に披露したとするのがこの縁起の大要である。〈根本縁起〉とも称されており,本地垂迹思想の普及した平安末期において,熊野権現創始説の基本となる縁起書として重要である。…

【熊野別当】より

…紀州熊野三山(本宮,新宮,那智)を統轄,管理した首長。《熊野別当代々次第(熊野別当補任記)》は812年(弘仁3)就任の第1代別当快慶より1282年(弘安5)就任の第31代別当正湛までの代々を挙げ,《熊野山別当次第》では禅洞から正湛までの次第を記し,両者は初代から7代までの世代の一致をみないが,熊野別当は平安期のかなり早い時代に成立したと思われる。1090年(寛治4)に白河上皇は熊野に御幸あり,先達を務めた園城寺の増誉僧正を熊野三山検校に補し,熊野別当の長快を法橋に叙した。…

※「禅洞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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