禁裏(読み)キンリ

デジタル大辞泉 「禁裏」の意味・読み・例文・類語

きん‐り【禁裏/禁×裡】

《みだりにその中に入ることを禁じる意から》
天皇住居皇居禁中御所
天皇。禁裏様
[類語](1皇居御所宮城宮中内裏王宮宮殿宮廷離宮禁中畏き辺り王城大内山雲上雲の上九重ここのえ行宮あんぐう

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改訂新版 世界大百科事典 「禁裏」の意味・わかりやすい解説

禁裏 (きんり)

天皇がつねに居住しているところ。禁中,内裏(だいり)も同じ意味である。六国史においては,内裏が主として用いられ,〈定策禁中〉のように,禁中が数回見えるのみで,禁裏という語は用いられなかったが,時代が下るにしたがって,禁裏御倉禁裏供御人などしだいに用いられるようになり,とくに江戸時代になると,幕府の役職名にも〈禁裏附〉(公家では〈附武士〉と呼んだ)のあるごとく,多用されている。
内裏
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普及版 字通 「禁裏」の読み・字形・画数・意味

【禁裏】きんり

宮中。唐・王維〔郭給事に酬ゆ〕詩 禁裏の疎、宮舍(く)れ 省中鳥、人稀(まれ)なり

字通「禁」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「禁裏」の意味・わかりやすい解説

禁裏【きんり】

天皇が常住する所。古代内裏(だいり)の語が使われることが多く,禁中も用いられた。とくに江戸時代は禁裏が多用されるようになる。
→関連項目四座雑色

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世界大百科事典(旧版)内の禁裏の言及

【皇居】より

…天皇の住居。古くは宮,宮室,内裏,禁裏,禁中,禁闕,内,御所などのほか,大宮,大内,九重,百敷(ももしき)などの美称もあり,〈皇居〉の語も平安時代には記録に見える。東京遷都に際し,江戸城を東京城と改称,ついで皇城と公称したが,明治宮殿完成後は宮城を公称と定めた。…

※「禁裏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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