磯長谷(読み)しながだに

百科事典マイペディア 「磯長谷」の意味・わかりやすい解説

磯長谷【しながだに】

大阪府太子(たいし)町を流れる飛鳥(あすか)川の谷で,〈科長〉とも記した。寛平6年(894年)の史料に〈科長郷〉がみえるが,《和名類聚抄》にはない。この谷には,蘇我(そが)氏より出た后妃(こうひ)の産んだ用明天皇推古天皇や敏達(びだつ)天皇・孝徳天皇陵墓に治定される古墳や用明天皇の皇子聖徳太子の墓などがあり,王陵(おうりょう)の谷とよばれる。谷には大和飛鳥藤原に都があった7世紀から8世紀初頭にかけて,都と難波(なにわ)を結んだ丹比(たじひ)道(のちの竹内街道)が通っていた。

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世界大百科事典(旧版)内の磯長谷の言及

【大阪[市]】より

…大阪府中央部にある府庁所在地。近畿地方のほぼ中央を占める大阪平野にあって,淀川河口の大阪湾岸に位置する。大阪の〈阪〉の字は,江戸時代まで坂を使うのが一般的であったが,明治以後阪に統一された。日本では東京に次ぐ経済力をもつ大都市で,西日本の地域経済活動の中枢をなし,大都市圏は大阪府下をはるかにこえて広がり,京都,神戸の都市圏と複合している。24の行政区からなり,市域の面積は212km2,人口260万2421(1995)。…

※「磯長谷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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