磯津御嶽(読み)いすうつうたき

日本歴史地名大系 「磯津御嶽」の解説

磯津御嶽
いすうつうたき

[現在地名]平良市狩俣

狩俣かりまた集落の北西方、標高四四メートルの崖下の砂浜ナービダ(長い渚)にある。イスゥツ。「琉球国由来記」の「狩俣村後ノ海波打涯ニアリ」という記事と一致する。同由来記には「中間御嶽」としてみえ、「磯津御嶽トモ云」とある。磯津の名はこの御嶽が海岸にあることにより、「為船路之立願」という航海守護の機能ともかかわるものであろう。入口には鳥居があり、御嶽域にはフクギハスノハギリなどの巨木のほか、さまざまな樹木の自然林が広がっている。イベ域は狩俣の御嶽のなかでは最大で、横一〇メートル・奥行三メートルで、高さ約六〇センチの石垣で囲ってある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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