石柱渓(読み)せきちゅうけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「石柱渓」の意味・わかりやすい解説

石柱渓
せきちゅうけい

山口県西部、下関市豊田町(とよたちょう)今出(いまで)にある渓谷木屋(こや)川の支流ドウドウ川が、厚狭(あさ)川の支流麦川(むぎかわ)川の上流を争奪した所に生じたもの。約2キロメートルにわたって、白亜紀石英斑(せきえいはん)岩を侵食し、四十八滝とよばれる滝の多い渓流となり、四角から六角柱状節理の発達した河床岩盤には変化に富む甌穴(おうけつ)も多い。豊田県立自然公園に含まれ、国の名勝・天然記念物に指定されている。

三浦 肇]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「石柱渓」の意味・わかりやすい解説

石柱渓 (せきちゅうけい)

山口県西部,下関市にある木屋(こや)川中流の小支流ドウドウ川の渓谷。狗留孫(くるそん)山や豊田湖とともに豊田県立自然公園内の景勝地。白亜紀の石英斑岩が浸食され,約1kmにわたって滝や淵が連続し,岩壁には不整形五角柱の柱状節理が発達する。国の名勝・天然記念物に指定されている。河岸コジイアラカシなどの広葉樹林となり,春秋を通じて行楽地やキャンプ地として知られる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android