石巻山(読み)イシマキサン

デジタル大辞泉 「石巻山」の意味・読み・例文・類語

いしまき‐さん【石巻山】

愛知県豊橋市東北部にある円錐えんすい形の山。標高358メートル。山頂は、石灰岩天狗岩・雄岩・雌岩の三つの大きな岩塊からできている。周辺の石灰岩地帯植物群落は国の天然記念物に指定されている。中腹石巻神社がある。

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日本歴史地名大系 「石巻山」の解説

石巻山
いしまきやま

市街地の東方五キロ、赤石あかいし山脈中の一奇峰で標高三五六メートル。全山石灰岩よりなる。慶応三年(一八六七)刊、林鶴梁の「鶴梁文鈔」(橋良文庫蔵)に、

<資料は省略されています>

と記す。山頂に「延喜式」神名帳所載八名やな郡一座とある石巻神社の奥宮があり、磐座とみられる個所もあることから、石巻山を霊山としていたものと思われる。山頂からは市街地や三河湾が見下ろせる。室町時代の古城跡があり、高井主膳正の居城と伝える。付近に石灰岩の採石場がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「石巻山」の意味・わかりやすい解説

石巻山 (いしまきさん)

愛知県豊橋市東部にある山。標高358m。下部秩父古生層輝緑凝灰岩からなるが,山頂部は石灰岩からなり奇峰を呈する。石灰岩地植物群落(天)や嵩山(すせ)蛇穴(史)等学術的に貴重な自然資源を有する。式内社石巻神社がまつられ,東三河の霊峰として名高い。眺望がよく,石巻山多米(ため)県立自然公園の中心として観光開発も進んでいる。1966年多米峠のトンネル開通により浜名湖方面とも結ばれた。
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