し・れる【知】
〘自ラ下一〙 し・る 〘自ラ下二〙
① (「知る」に対する受身・
使役形で、「
他人の知るところとなる」の意を、消極的には受身として、積極的には使役として表現したもの) 知られる。また、知らせる。わからせる。
※
万葉(8C後)八・一四四六「春の野にあさる
(きぎし)の
妻恋に己
(おの)があたりを人に令知
(しれ)つつ」
② (「知る」に対する
自発・可能形) 知ることができる。自然にわかる。
※虎明本狂言・
犬山伏(室町末‐近世初)「一どにてはしれぬ、ま一どあひいのりにいのらふ」
ち【知】
〘名〙
※
曾我物語(南北朝頃)七「位のたかからぬをなげかざれ、ちのひろからぬをばなげくべし」 〔易経‐繋辞下〕
② 知りあい。なじみ。ちかづき。〔
春秋左伝‐昭公二八年〕
③ その
人となりを認められて厚く遇されること。
知遇。〔
岑参‐北庭西郊候封大夫受降回軍献上詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「知」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
世界大百科事典(旧版)内の知の言及
【知識】より
…知識とは,さしあたっていえば,人間のいとなみのうち,ものを知る活動一般の,とりわけ獲得された成果の側面をいう語にほかならない。〈しる〉ことは,元来〈領(し)る〉こと,すなわち支配しみずからのものとすることに通じ,漢字の〈知〉もまた,ものごとのありようを〈矢〉のように端的に〈口〉でもって言いあらわすことを意味するという。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」