知恩講(読み)ちおんこう

世界大百科事典(旧版)内の知恩講の言及

【講式】より

…この講式を法則として営まれたのが往生講である。また法然の滅後,遺弟らによって知恩講が行われたが,この講の次第を記したものが《知恩講私記》であり,それには法然の諸宗通達,本願興行,専修正行,決定往生,滅後利物の五つの徳が五段に分けて讃嘆されている。この五段の講式文は一種の法然伝となっていて,その生涯をしのぶとともに専修念仏を勧めた講式であった。…

【知恩院】より

…浄土宗の開祖法然が晩年に住んだ〈大谷の禅房〉に始まる。1212年(建暦2)法然が没すると,弟子らは禅房の東崖上に廟堂(びようどう)(墓)を造り,法然の御影(みえい)(像)を置き,法然の命日にはこの廟堂で法然の遺徳を讃嘆する〈知恩講〉を営んだ。27年(安貞1)専修念仏の隆盛をねたむ延暦寺の衆徒によって廟堂が破壊されたが,法然の弟子の源智が修復した。…

【法然】より

…遺骸は臨終の庵室の東崖上に葬られた。墓堂が建てられ,忌日には知恩講がおこなわれ,多くの帰依者が集まった。《一枚起請文》を授けられた源智は師恩に報いんがために,3尺の阿弥陀仏像の造立を発願し,多数の念仏者の協力を得て12年暮に完成した(滋賀県甲賀郡信楽町の玉桂寺に現存)。…

※「知恩講」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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