睾丸炎(読み)こうがんえん

精選版 日本国語大辞典 「睾丸炎」の意味・読み・例文・類語

こうがん‐えん カウグヮン‥【睾丸炎】

〘名〙 睾丸炎症急性の場合は、高熱とともに陰嚢の中が腫(は)れあがって痛む。急性伝染病の罹患中に続発し、特に成人おたふくかぜにかかったときに併発しやすい。慢性の場合は梅毒によるものが多い。〔医語類聚(1872)〕

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百科事典マイペディア 「睾丸炎」の意味・わかりやすい解説

睾丸炎【こうがんえん】

精巣炎とも。外傷あるいは尿路からの細菌侵入,おたふく風邪などの急性伝染の際の血行性の細菌侵入により起こる睾丸の急性炎症。急激な痛みと高熱を発し,吐き気嘔吐(おうと)を伴う。治療は冷湿布化学療法。数日で軽快するが萎縮を残すことがあり,両側の睾丸がはなはだしく冒されると不妊となる。慢性の睾丸炎は自覚症状が少なく,梅毒の第2〜3期などにみられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「睾丸炎」の意味・わかりやすい解説

睾丸炎
こうがんえん
orchitis

精巣 (睾丸) の炎症で,急性と慢性がある。急性のうち最も多いのは耳下腺炎ウイルスによって起るもので,耳下腺炎性睾丸炎という。ほかに,種々の雑菌による副睾丸炎が波及して起るものもある。高熱と局所の痛みがあり,両側性に起ると造精機能に障害が残り,男性不妊の原因になることがある。慢性睾丸炎は結核と梅毒によるものがほとんどできわめてまれである。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「睾丸炎」の意味・わかりやすい解説

睾丸炎
こうがんえん

精巣炎

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