真鶴(読み)マナヅル

デジタル大辞泉 「真鶴」の意味・読み・例文・類語

まな‐づる【真鶴/真名鶴】

ツル科の鳥。タンチョウよりやや小さい。体が灰色で、頭頸部が白く、顔は裸出して赤い。脚は暗赤色シベリア・中国北部で繁殖し、主に日本越冬。鹿児島県出水いずみ市の渡来地では特別天然記念物。たづる。
[補説]地名・書名別項。→真鶴(地名)真鶴(書名)
[類語]田鶴丹頂鍋鶴

まなづる【真鶴】[書名]

志賀直哉短編小説。大正9年(1920)発表。恋と知らず年上女性に惹かれる少年心理を描く。
川上弘美長編小説。「文学界」誌に平成17年(2005)から平成18年(2006)にかけて連載。失踪した夫の日記に導かれて真鶴を訪れる女性の心理を描く。平成19年(2007)年、第57回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

まなづる【真鶴】[地名]

神奈川県足柄下郡の地名。相模湾に面し、真鶴岬がある。小松石産地

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改訂新版 世界大百科事典 「真鶴」の意味・わかりやすい解説

真鶴[町] (まなづる)

神奈川県南西部,足柄下郡の町。人口8212(2010)。箱根火山の溶岩流によって形成され,相模湾に突出する真鶴半島真鶴岬)を占める。黒潮の影響により四季を通じて温暖で,保養地として発展している。中心集落の真鶴は真鶴半島の頸部にあり,相模湾西岸でも有数の漁港である。ブリ,アジサバなど沖合定置網漁業が主体であるが,1960年代後半にブリの漁獲高が激減し,近年はアワビ,サザエなどの養殖や釣客相手の一本釣りの観光漁業が盛んになっている。北部の山麓ではミカン栽培が行われる。石材採掘も行われ,かつては江戸城改修や品川台場建設に用いられたが,現在は墓石用(小松石),土木用(新小松石)の石材として京浜を中心に出荷されている。真鶴半島の先端海上に三ッ石の名で呼ばれて巨岩が並び,半島中部には中川一政美術館が建つ。貴船神社の船祭は日本三大船祭の一つに数えられる。JR東海道本線が通じる。
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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「真鶴」の解説

まなつる【真鶴】

宮城の日本酒。酒名は、元は「東華正宗」だったが、伊達藩重臣で中新田城主の只野図書(ずしょ)が、奥方・真葛(まくず)が鶴をこよなく愛したことにちなみ命名。純米大吟醸酒、山廃仕込み純米酒、純米吟醸酒、純米酒などをそろえる。大吟醸「金紋真鶴」は平成21、22、25年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は蔵の華、山田錦、美山錦などの県産米。仕込み水は奥羽山系の伏流水。蔵元の「田中酒造店」は伊達藩の呉服商だった初代・田中林兵衛が、寛政元年(1789)に酒造業を開始。所在地は加美郡加美町字西町。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

事典・日本の観光資源 「真鶴」の解説

真鶴

(神奈川県足柄下郡真鶴町)
かながわ未来遺産100」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

デジタル大辞泉プラス 「真鶴」の解説

真鶴(まなつる)

宮城県、株式会社田中酒造店の製造する日本酒。大吟醸酒、純米酒、本醸造酒などがある。全国新酒鑑評会で金賞の受賞歴がある。

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