真面目(読み)しんめんもく

精選版 日本国語大辞典 「真面目」の意味・読み・例文・類語

しん‐めんもく【真面目】

〘名〙
① そのものの本来ありさまやすがた。真価。しんめんぼく。
蘭東事始(1815)下「西洋所説の臓腑経絡骨節等、其既に知所を以て、大凡は、其真面目を語り示せる程にはなりたり」
滑稽本浮世床(1813‐23)二「瞽女(ごぜ)のうたふ越後節の真面目(シンメンモク)はこれでございだ」 〔蘇軾‐題西林壁詩〕
② (形動) まじめであること。また、そのさま。実直。真摯。しんめんぼく。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「何か真面目(シンメンモク)になって謀(たばか)るぜ」

まじ‐め【真面目】

〘名〙 (形動)
① 真剣な顔つきであること。本気であること。また、そのようなさま。
仮名草子仁勢物語(1639‐40頃)下「これやこの我にあふみの鏡山とらへはすれどまじめなる顔」
② 誠実であること。まごころがこもっていて、飾りけがないこと。誠意があること。また、そのようなさま。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二「こんのめりやすのもも引、白たび、ごくまじめなこしらへ」

しん‐めんぼく【真面目】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「真面目」の意味・読み・例文・類語

まじ‐め【真目】

[名・形動]《「まじ」は「まじまじ」の「まじ」と同じか》
うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。また、そのさま。「真面目な顔」「真面目に話をする」
真心のあること。誠実であること。また、そのさま。「真面目人柄」「真面目に暮らす」
[派生]まじめさ[名]
[類語]大まじめ几帳面生まじめくそまじめ忠実愚直四角四面誠実篤実真摯至誠信実篤厚質実堅実堅気かたぎ実直謹厳生一本一本気勤勉律儀義理堅い義理立て良心的プレーン単純純粋シンプル純然純一至純純乎じゅんこ純正純良単一純化質素簡素つましい地味つづまやかつつましいつつましやか清貧素朴純朴朴訥ぼくとつ質朴真率清楚実体じってい朴直忠実忠実まめまめしいきりきりしゃんきりりきりっと甲斐甲斐しいきびきびてきぱきしゃきしゃきはきはきすいすい忠実まめ忠実まめやか小忠実こまめ手忠実てまめ足忠実あしまめ筆忠実ふでまめ骨身を惜しまずきちんと規則正しい手取り足取りちゃんとしっかりしゃんときちんきちんきっちりかっちりがっちり規則的整然

しん‐めんもく【真面目】

[名・形動]
人や物事の本来のありさまや姿。真価。しんめんぼく。「真面目を発揮する」「真面目を保つ」
まじめであること。また、そのさま。しんめんぼく。
くも―な煩悶の為に…なお故郷へは帰らず」〈荷風あめりか物語
[類語]本領売り強み長所特長見どころ取り柄美点身上魅力持ち味特色特質特性売り物真価真骨頂本調子セールスポイントチャームポイントストロングポイントメリット

しん‐めんぼく【真面目】

[名・形動]しんめんもく(真面目)」に同じ。
一夕医話いっせきいわ等と趣をことにした、―な漢蘭医法比較研究」〈鴎外渋江抽斎

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