真壁造(読み)しんかべづくり

世界大百科事典(旧版)内の真壁造の言及

【真壁】より

…反面,柱がつねに内外の空気に触れているため防腐上は好ましく,柱や他の枠材が塗壁の乾燥に伴う収縮変形に対しても一種の目地的な役割をするなどの利点もある。真壁による建物を真壁造ともいう。小舞【大野 隆司】。…

【町家(町屋)】より

…妻入り型の町家は,西日本では茅葺き屋根の形式が残ったもの,東日本では積雪の処理のためであったと思われる。町家の平面は全国的に似通っており,細長い土間に沿って〈みせ()〉や中の間,座敷が1列あるいは2列並んでいるが,外観は西日本では屋根を瓦葺きにし,外壁は柱まで壁の中に塗り込めた大壁造にしているのに対して,東日本では板葺き屋根で外壁は柱型をみせた真壁(しんかべ)造になっている。西日本の町家では,雨が多くかかる外壁の下部に,瓦を張り,目地に漆喰(しつくい)を盛りあげた〈なまこ壁〉がよくみられる。…

【木造建築】より

…柱を先に立てる構法のほかに,あらかじめ壁面全体の枠組を地表で組み立てておき,それを鉛直に立ち上げて建物をつくる枠組壁工法にも,間柱をしげく入れたこの軸組式の手法がよく用いられる。主要な軸組材の間を塗壁や煉瓦壁で充てんする方法と,骨組みの上に仕上材をかぶせる方法とがあり,その結果柱や梁が露出した場合を真壁造,露出しない場合を大壁造という。(3)組積式 丸や四角の断面をした太い木材を水平に組み合わせて壁をつくる方式で,井楼(せいろう)造ともいう。…

※「真壁造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」