省[ローマ教皇庁](読み)しょう[ローマきょうこうちょう](英語表記)Congregatio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「省[ローマ教皇庁]」の意味・わかりやすい解説

省[ローマ教皇庁]
しょう[ローマきょうこうちょう]
Congregatio

教皇庁の中央行政機関。 1985年までは聖省 Sacra Congregatioと呼ばれた。コングレガチオとは集会の意で,もと教皇を補佐する枢機卿たちの恒常的委員会として散発的に生れたが,徐々に強化整備されて各国の行政省に類するものとなった。最初に制度的に明確化され,14聖省がおかれたのは 1588年シクスツス5世のとき。裁判所,諸官署などとともに教皇庁を構成する。長官は教皇が兼ねる場合を除いて枢機卿で,外交を含む全世界のカトリック教会の行政事務を担当する。省の名称,構成,数は必要に応じて改変され,1988年の改革を経て,現在は,信仰教理,東方教会,典礼秘跡,列聖,司教,福音宣教,聖職者,奉献生活者,教育の9省がおかれている。

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