相殿(読み)あいでん

精選版 日本国語大辞典 「相殿」の意味・読み・例文・類語

あい‐でん あひ‥【相殿】

談義本・世間万病回春(1771)三「年棚の相殿(アイデン)に馳走申」

あい‐どの あひ‥【相殿】

〘名〙 同じ社殿に二柱以上の神を合わせまつること。また、その社殿。あいでん。
皇太神宮儀式帳(804)「相殿坐神御装束嚢二口〈員八種〉」

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デジタル大辞泉 「相殿」の意味・読み・例文・類語

あい‐どの〔あひ‐〕【相殿】

同じ社殿に2柱以上の神を合わせて祭ること。また、その社殿。あいでん。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「相殿」の意味・わかりやすい解説

相殿
あいどの

複数の神が相並び坐(ま)す殿の意で、その祭神もしくは御殿(ごてん)をいう。合殿、会殿とも記す。谷川士清(たにかわことすが)の『倭訓栞(わくんのしおり)』には、「凡(およ)そ神社には皆相殿あり、儀式帳に同殿神称相殿と見ゆ」とある。同じ殿内に2神以上の神が祀(まつ)られた場合の称であるが、一般に神社の祭神は、主祭神と配祀(はいし)神または従祀神とに分けられ、配祀神または従祀神を相殿神という。『延喜式(えんぎしき)』神名帳に「前」とあるのは、相殿神をさしたものとみてよい。相殿神に対する礼遇は主祭神よりも下る場合が多い。また、扉は二つあるが、2間を一つにあわせてつくった社殿を、相殿造または二間社(にけんしゃ)という。

[沼部春友]

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百科事典マイペディア 「相殿」の意味・わかりやすい解説

相殿【あいどの】

合殿とも記す。神社の主祭神に対して,1柱またはそれ以上の神を合祀(ごうし)すること,またその社殿。その神(正しくは相殿神)をもいう。
→関連項目客神

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