相撲絵(読み)すもうえ

精選版 日本国語大辞典 「相撲絵」の意味・読み・例文・類語

すもう‐え すまふヱ【相撲絵】

〘名〙
浮世絵版画うち相撲をかいたもの。力士似顔絵や、取組み、土俵入り、また平常の姿などがある。
春画をいう。〔隠語構成様式并其語集(1935)〕

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デジタル大辞泉 「相撲絵」の意味・読み・例文・類語

すもう‐え〔すまふヱ〕【相撲絵】

浮世絵版画のうち、力士の似顔絵や取組・土俵入りなど、相撲を題材としたもの。

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百科事典マイペディア 「相撲絵」の意味・わかりやすい解説

相撲絵【すもうえ】

浮世絵版画の中で,力士の似顔絵,土俵上の取組や土俵入の姿など,相撲主題として描いたもの。宝暦年間に始まり,天明・寛政ごろに盛んになった。勝川春章・春好,東洲斎写楽らの作品が有名。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「相撲絵」の解説

相撲絵
すもうえ

相撲を画題とした浮世絵。力士の似顔や全身像,土俵入りや取組のようす,浮絵(うきえ)の相撲興行の図をはじめ,数十名の力士を1枚に描いた玩具絵などがある。墨摺(すみずり)では鳥居派の作品があり,四股名(しこな)を記し役者絵と同様に瓢箪足蚯蚓描(ひょうたんあしみみずがき)の特徴ある作風となっている。錦絵では,一筆斎文調磯田湖竜斎・勝川春章・同春好・同春英・葛飾北斎(春朗)・喜多川歌麿・東洲斎写楽などの絵師が手がけ,釈迦嶽や小野川・谷風・雷電・柏戸・大童山・不知火(しらぬい)などの人気力士の相撲絵が上梓された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「相撲絵」の意味・わかりやすい解説

相撲絵
すもうえ

浮世絵版画のうち相撲を主題とした作品。宝暦期 (1751~64) 頃の力士を描いた墨摺絵の相撲絵が最も古く,力士似顔絵をはじめ相撲興行,土俵入りなどが描かれた。すぐれた作例に勝川春英筆『梶浜と陣巻』『横綱谷風』,勝川春好筆『九紋竜,柏戸,鷲ヶ岳』,東洲斎写楽筆『大童山土俵入』,勝川春章筆『谷風,行事木村庄之助,小野川』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内の相撲絵の言及

【浮世絵】より

…役者絵は舞台上の歌舞伎役者の演技の態を理想化して描く姿絵に始まり,上半身や顔の部分に接近した似顔絵を生むようになる。また,役者絵との関連で人気力士をモデルとした相撲絵も行われた。以上のような人気者のブロマイドがわりの姿絵や,悪所における遊楽風俗画のほかに,中期以降になると町人や武士の日常の生活風俗を描く作品がめだって多くなり,風俗画としての内容を豊富にしていく。…

※「相撲絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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