相変化メモリー(読み)ソウヘンカメモリー

デジタル大辞泉 「相変化メモリー」の意味・読み・例文・類語

そうへんか‐メモリー〔サウヘンクワ‐〕【相変化メモリー】

ある特定材料を加熱し、抵抗が小さい結晶状態と抵抗が大きいアモルファス状態の間で相変化相転移)させることで、情報を記憶する不揮発性メモリーフラッシュメモリーに比べ、書き込み速度が速く、寿命が長いという長所がある。PCM(phase change memory)。PRAM(phase-change RAM)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「相変化メモリー」の解説

相変化メモリー
ソウヘンカメモリー
ovonic unified memory

略称OUM.カルコゲニド薄膜が加熱後の冷却速さにより,アモルファスと結晶に変化することを利用して,Intel社とOvonyx社が開発したメモリーデバイス.スパッター(陰極スパッター)などで形成した薄膜に,小さな抵抗加熱できる部分を接触させ,600 ℃ 以上に加熱して電流を止めると,2 ns 程度で急冷され,結晶化できずアモルファス状態となる.これに対して,電流を小さくして膜がアニール(焼なまし)されている状態を20~50 ns 程度保てるようにして結晶化する.アモルファスと結晶では膜の抵抗が数十倍程度違うことで0と1の二つの状態をつくりだし,メモリーとして用いる.OUMは読み出し速度が速く,読み出し回数が無制限,非破壊の読み出し方式,セル面積が小さいという特徴がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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