日本大百科全書(ニッポニカ) 「相(地学)」の意味・わかりやすい解説
相(地学)
そう
facies
地層を、その堆積(たいせき)環境や成因を反映するようにとらえた外観や特徴。堆積物の粒度や粒子の組成、色調など、主として堆積岩岩石学的側面からとらえた特徴を岩相という。これに堆積構造、堆積層の重なり方、分布形態、含有化石などを含めたものが堆積相である。陸棚相、三角州相、フリッシュ相、モラッセ相など多くのことばが適宜用いられている。古生物学的な側面でとらえた特徴を生相という。変成岩で、温度圧力条件の変化により変成度が異なる場合には、異なる変成相として区別される。
[村田明広]
『町田洋・新井房夫・森脇広著『地層の知識――第四紀をさぐる』(2000・東京美術)』▽『八木下晃司著『岩相解析および堆積構造』(2001・古今書院)』
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