盲暦(読み)めくらごよみ

精選版 日本国語大辞典 「盲暦」の意味・読み・例文・類語

めくら‐ごよみ【盲暦】

〘名〙 文字の読めない人のために、文字を用いないで、絵だけで書き表わした暦。近世南部藩で行なわれた。絵暦南部暦。《季・新年》
随筆・笈埃随筆(1789頃)七「狭布の里は、今南部領也。其府を離れし山隘の村民、文字を知らぬ故に、年々の暦日、農の為に村長より暦を絵にして作事を知らしむ。〈略〉且仏事祈祷には必ず般若心経を読誦す。是又盲暦に類して、一段おかしく、頤を解くに至るもの也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「盲暦」の意味・読み・例文・類語

めくら‐ごよみ【盲暦】

文字を理解できない人のために絵や記号で表した暦。近世、南部藩などで行われた。絵暦。座頭暦。南部暦。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「盲暦」の意味・わかりやすい解説

盲暦
めくらごよみ

絵暦

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「盲暦」の意味・わかりやすい解説

盲暦
めくらごよみ

絵暦」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の盲暦の言及

【絵暦】より

…絵や記号で暦象を記した暦。大小暦や南部盲暦(めくらごよみ)が代表であり,江戸時代の半ば以降に多く作られるようになった。大小暦は月の大小を種々の絵で奇抜に表現した暦で,貞享・元禄(1684‐1704)のころから作られ,1765年(明和2)以降急激に流行した。…

※「盲暦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android