目見(読み)メミエ

デジタル大辞泉 「目見」の意味・読み・例文・類語

め‐みえ【目見/目見得】

[名](スル)
目上の人に会うこと。お目にかかること。「―を許される」→御目見おめみえ
奉公人が初めて主人の前に出てあいさつをすること。また、正式に雇われる前の試用期間
小間使二人―に上った」〈円地女坂
芸者めかけになること。また、芸者や妾として主人に初めてあいさつをすること。
お玉に―をさせると云うことになって」〈鴎外
俳優などが、初めて、または久しぶりに、舞台に立つこと。→御目見おめみえ

ま‐み【目見】

物を見る目つき。まなざし
「水の底を深く眺め入り給へる―の気色」〈狭衣・二〉
目もと。
うち腫れたる―も、人に見えむが恥づかしきに」〈少女
目。まなこ。ひとみ
「いといたう黒く垢づきて、―はおち入りたるやうに」〈読・雨月浅茅が宿〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「目見」の意味・読み・例文・類語

ま‐み【目見】

〘名〙
① 物を見る目つき。まなざし。
万葉(8C後)七・一二六六「大船を荒海(あるみ)に漕ぎ出で八船たけ吾が見し子らが目見(まみ)は著(しる)しも」
② 目もと。
源氏(1001‐14頃)明石「所々うち赤み給へる御まみのわたりなど」
③ 目。まなこ。ひとみ。
増鏡(1368‐76頃)一三「内の御めのとの吉田の前大納言定房、まみいたう時雨たるぞあはれに見ゆる」

め‐みせ【目見】

〘名〙
① かわいがり、ひいきにすること。目をかけること。
浮世草子・男色十寸鏡(1687)下「扨殿の御目(メ)みせよければ横平なる事あり」
② 転じて、妾。そばめ。めみせもの。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「テカケ memixe(メミセ)

め‐み【目見】

〘名〙 よく見ること。見張ること。また、それをする人。
※浮世草子・傾城歌三味線(1732)三「勝手から人の来る目見(メミ)をしてゐるうちに」
※滑稽本・古今百馬鹿(1814)上「私が目見(めミ)を付けて置くからお前のなさる事はみんな通じますよ」

ま‐みえ【目見】

〘名〙
① まみえること。面会すること。〔和英語林集成再版)(1872)〕
② 目つき。また、顔つき。
※元和寛永古活字本撰集抄(1250頃)二「まみえ・有様、まことに賢くやんごとなき僧」

もっ‐けん モク‥【目見】

〘名〙 目で見ること。→耳聞
※授業編(1783)九「其土地を目見(モクケン)するにあらでは詩文の趣興も浮みがたきと云は」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「目見」の意味・わかりやすい解説

目見
めみえ

御目見」のページをご覧ください。

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