目(漢字)

普及版 字通 「目(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音] モク
[字訓] め・みる・めくばせする・かなめ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
めの形。〔説文〕四上に「人の眼なり。象形」とし、「子(瞳)を重ぬるなり」、すなわち重瞳子(ちようどうし)であるという。〔尚書大伝〕に古の聖人を重瞳子とし、〔史記、項羽紀〕に項羽も重瞳子で、その苗裔であろうかという。瞳子を大きく写した字は臣、(望)・監の字などがその形に従う。古くは目は横長の形にしるした。目を動詞にして、目撃・目送のように用いる。また眉目は最もめだつところであるから、標目・要目のようにいう。

[訓義]
1. め、まなこ、めだま。
2. みる、みつめる、めくばせする、ながめる。
3. なづける、なづけいう、しる、しるす、みしる。
4. かなめ、くわけ、こわけ。
5. みわける、しなさだめ。

[古辞書の訓]
名義抄〕目 メ・マナコ・ミル・ナヅク・シルス・メヅカラ・モチ・アキラカ/目 チカメ

[部首]
〔説文〕に眼・・瞋など百十二字、重文八、〔新附〕に眸など六字、〔玉〕にはすべて三百四十字を属する。(よう)・(とう)などのほかは、おおむね形声字。眼はもと呪眼。これによって姦邪を卻(しりぞ)けた。は涙の象形字。古人を懐うことを懷(懐)といい、字はに従う。は、その人の衣中に(なみだ)を垂らす形で、死者を懐うことをいう。

[語系]
目miukは眸miuと声近く、目の瞳子の部分を眸という。

[熟語]
目痾・目囲・目意・目翳・目・目・目近・目禁・目撃・目瞼・目験目眩・目語・目巧・目耕・目今目昏目指・目使・目施・目目識目眦・目・目次目疾・目汁・目笑目捷目睫・目数・目成・目目睛・目精・目前・目送・目断・目・目的・目徹・目図目睹目覩・目挑・目逃・目動・目瞳・目波・目標・目品・目瞑・目覧・目力目礼・目録目論
[下接語]
怡目・一目・目・暈目・悦目・横目・科目・過目・課目・開目・礙目・刮目・豁目・眼目・窮目・魚目・極目・寓目・群目・目・眩目・項目・綱目・目・細目・指目・耳目・衆目・恂目・瞬目・書目・除目・条目・色目・拭目・属目・触目・嘱目・矚目・心目・深目・瞋目・数目・清目・節目・送目・総目・側目・大目・題目・奪目・著目・注目・張目・天目目・怒目・頭目・瞠目・徳目・反目・万目・費目・眉目・美目・鼻目・標目・眇目・品目・目・目・方目・満目・名目・盲目・遊目・要目・揚目・両目

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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