盤・枰・柈(読み)ばん

精選版 日本国語大辞典 「盤・枰・柈」の意味・読み・例文・類語

ばん【盤・枰・柈】

〘名〙
① さら。鉢。飲食物を盛る平たい器。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※大鏡(12C前)二「御台や盤などまで、手づからのごはせ給ふ」 〔江淹‐学梁王兔園賦〕
② 食器などを載せる台。
※宇津保(970‐999頃)吹上上「ばんすゑて酒のみなどす」
③ 平らな表面を使う台。特に、碁・双六・将棋などに用いる台をいうことが多い。
※催馬楽(7C後‐8C)大芹「柞(ゆし)の木の盤」
④ 「ばんしき(盤渉)」の略。
※花鏡(1424)舞者為根声「時の調子と者(いっぱ)、四季に分ち、〈略〉双・黄・一越・平・ばんの、その時々にあたれり」
⑤ 厚い板状の材。標準規格では厚さ六センチメートル以上で、幅がその三倍以上あるものをいう。
クモ類、ヒトデ類の体の中心である円盤状、あるいは五角板状の部分。
⑦ レコード盤。音盤。
※私の詩と真実(1953)〈河上徹太郎〉わが楽歴「私がニキッシの指揮するベルリン・フィルハーモニック・オーケストラの盤を初めて手に入れたのは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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