(読み)ぬすまう

精選版 日本国語大辞典 「盗」の意味・読み・例文・類語

ぬすま‐・う ‥ふ【盗】

[1] 〘連語〙 (動詞「ぬすむ(盗)」の未然形反復継続を表わす助動詞「ふ」の付いたもの)
人目を盗み続けてする。ひそかになす。うしろぐらいことをする。
万葉(8C後)一一・二八三二「山河に筌(うへ)を伏せてもりもあへず年の八歳を吾が竊儛(ぬすまひ)し」
② 人をあざむく。だます。ごまかす。偽る。
※万葉(8C後)一一・二五七三「心さへ奉れる君に何をかも言はずて言ひしと吾が将竊食(ぬすまはむ)
[2] 〘他ハ四〙 ((一)の「ふ」が接尾語化したもの) 間(ま)を盗む。すきをぬすむ。ひまを得て事をなす。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「夜ふけぬれば、からうじてぬすまはれて」

とう タウ【盗】

〘名〙 ぬすむこと。また、ぬすみをする人。ぬすびと。〔文明本節用集(室町中)〕 〔論語顔淵

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デジタル大辞泉 「盗」の意味・読み・例文・類語

とう【盗〔盜〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]トウタウ)(漢) [訓]ぬすむ とる
他人の物をかすめて自分の物とする。ぬすむ。ぬすびと。「盗賊盗難盗品盗癖盗用怪盗群盗強盗窃盗せっとう偸盗ちゅうとう
盗塁」の略。「重盗
難読盗汗ねあせ

とう〔タウ〕【盗】

野球で、盗塁の略。「三」「重

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